「ねー、。帰りにジェラート食べに行かない?」
「あ、うんっ!行く行くっ!」
親友のに誘われ、学校帰りに最近できたジェラートショップに立ち寄る。
「、何にする?」
「え、あたしストロベリーかな?」
「あ、じゃ、あたしもそれでいいや。」
ジェラートをお店の人から受け取り、一口ジェラートを食べてみた。
口の中でイチゴの甘酸っぱさが広がり、とっても甘くておいしい!
ショップを出てから二口目を食べようとしたとき、――
ドンッ
誰かにぶつかった。
「きゃっ……!」
べちゃ、とジェラートが地面に落ちる。
あたしも、誰かとぶつかった反動で後ろに倒れてしまった。
「ちょっと、、大丈夫っ!?」
が心配して向こうから走ってくる。
「悪ぃ!急いでたからっ…」
すると、ぶつかった相手と予想される赤髪の男の子があたしに手を差し出す。
「い、いえ。あたしもぼーっとしてたのが悪いし…」
「ホント悪かった。お礼にダメにしちまったジェラート奢るぜぃ。」
赤髪の男の子はほんとに申し訳なさそうに、謝ってきた。
「あ、だ、大丈夫です!それに何か急いでるようですし……」
「あ!やっべ!……な、お前名前なんてゆーの?」
「え?あ、ああ。です。」
「ちゃんね。……ハイ。」
赤髪の男の子は白い紙にサラサラと何かを書いてあたしに渡してきた。
「え?」
「それ、俺のケー番とアドレス。今日帰ったら、それにメールしてくんない?」
ニカッと微笑む男の子。
「あ、はい。分かりました!」
「んじゃ、俺そろそろ行くわ。後でメール、シクヨロ!!」
「は、はい!さようなら。」
はっと思い出す。
まだ彼の名前を聞いていなかった。
「あっ、あの!名前何て言うんですか!?」
「丸井ブン太!じゃーな、ちゃん!」
もう、別の歩道に渡っていた彼に叫んだ。
どうやら、あたしの声は彼に届いたみたい。
――丸井ブン太くん。
あたしは彼にヒトメボレしてしまったかもしれません。
そう、突然、あたしの心は奪われた。
恋
心
ハ
ン
タ
ー
(帰ったら、すぐに君にメールしてみよう。)
「ねっ、。あんた、今の男の子に惚れちゃった?」「え、、何で分かったの!?」(09.02.27)