「あ、?あのね、あたし彼氏できちゃったあ♪」
「へー…よ、よかったねぇ、。」
あー……、自分で言ってて超顔がひきつる。
ていうか、何?みんな。
彼氏とか彼女とかって、色気付いちゃってさ!
なーんて、そう思ってても実際、あたしも彼氏欲しいなーなんて思ってる。
彼氏いない歴、15年。
本気の恋なんてまだ一度もしたことない。
「あーっ、もー!イライラしてきたっ!」
それにあたし、物事を一度にたくさん考えらいタイプなのでして。
恋とか何とかとかいう青春よりも友達とか遊びを優先させちゃったんだよねー。
むー……人間関係って難しいけど、それ以上に恋愛って難しいと思うな。
ていうかさ、男子も男子だよ。
まず、あたしがときめく男がいない!
みんな、同じクラスの忍足がいいとか言うけど、どこがいいのかな?
あ、後、跡部……だっけ?
その人が一番モテるって聞いたことある。
見たことないしな……どんな人なんだろ?
「あ!忍足に聞いてみよう!」
そういえば、その跡部っていうひとはテニス部だったはず。
テニス部といえば忍足だよね!
「あ、忍足!」
「ん?お、やん。どないしたん?」
「ええっとー、その、跡部って人、どんな人?」
「…そんなん本人に聞けばいいやんか。」
「ええっ!?でも、本人には聞きにくいでしょ、ねえ?」
「……あの、?ねえっていわれても本人俺の隣にいるんやけど。」
「え……えぇぇぇぇ!?」
「フン、。おもしれー女。」
「あ、あなたが跡部くん……」
ほ、ほんとにびっくりした突然出てくるんだもん!
忍足も教えてくれればよかったのに!
それにしてもあたしの名前よく知ってたなあ…。
って、あれ?
忍足いつのまにかいなくなってる。
「。」
跡部くんにふいに名前を呼ばれて顔を上げると、跡部くんの顔が近づいてきて
唇に何かが、触れた。
「………え?」
「、ずっと前から好きだった。俺様と付き合え。」
…か、彼氏が欲しいって思ったら、偶然にも跡部くんに告白されて。
って、こんな偶然って……あるの!?
しかも跡部くんの告白命令系だし!
で、でも何だろこの気持ち。
はじめてあった人なのにすっごく胸がドキドキする。
これって恋してるっていうのかな?
「は、はい。よろしくお願いします。」
それからあたしは何だか妙にこの跡部景吾って男を知ってみたくなったんだ。
それが僕らのはじまり
(「あたしたちってこれからカレカノなんだよね…?」「当たり前だろ。って、オイ。前、危ねぇ!」「へ?あ、ありがとう…」)
「忍足にありがとうって言わないと!」(09.03.26)